先輩医学生からのメッセージ

令和元年度卒業生、学年代表 浅井啓亮

令和2年度に大阪大学医学部医学科を卒業し、日本生命病院で初期研修医として働かせていただきます。この度、医学科教育センターの渡部先生より大学生活を振り返る機会をいただきました。拙い文章ではありますが、少しでも在学生や受験を考えている皆様の参考になれば幸いです。


学生生活

大学に入学し、いきなり病気の勉強が始まるわけではありません。本格的に専門の勉強が始まるのは2年生の後期からですし、4年生までは病理学、生理学といった基礎医学の授業があります。どうしてこの分野を勉強しなければならないのか、正直よくわからない時期が続きましたが、臨床医学ではこれまで勉強したことが土台となっている実感がありました。あまり勉学熱心な学生ではなかった私ですが、自分の中で知識が体系化していく瞬間を少なからず感じることができたと思います。

臨床実習

4年生の試験を乗り切ると、いよいよ臨床実習が始まります。臨床実習では、先生方の業務を見学するだけでなく、実際に患者さんと接し、治療方針についての議論に参加することもできます。これまでにないほど近くで医療に接することで、実習ならではのことも多く学ぶことができました。
大阪大学では、一通りの診療科での実習を終えた後、地域や海外で実習を行う期間が設けられています。昨今の情勢により、私の学年の選択実習は大きな変更を余儀なくされましたが、入学時には遠くに感じていた海外への留学も、手を伸ばせば届くような恵まれた環境にいることを改めて感じました。普段と違う環境に身を置くことはきっといい刺激になると思います。皆さんも是非検討してみてください。

学年代表

私が学年代表になったのは決して積極的な理由ではなく、入学式で担任の先生に勧められたからでした。仕事としては先生方からの連絡を学年全体に周知し、臨床実習や研究室配属など学年全体での決め事を取り仕切ることが多かったように思います。各方面から異なる希望を擦り合わせるなど、時には大変な仕事もありましたが、多くの人をまとめるという貴重な経験ができたと思います。

マッチング

6年生の夏に初期研修を行う病院を探し始めます。面接や試験、小論文など、病院によって採用方法は様々ですし、研修内容も病院によりけりです。多くの病院から自分が行きたい病院を決めることは簡単ではありませんが、自分はどのような医師になりたいのか、何を大事にしたいのかを考えることのできるいい機会だと思います。興味を持った病院に見学に行き、先輩からの話を聞いてみてください。

医師国家試験

国家試験への対策方法は人によって様々だと思います。5年生から勉強を始める人もいれば、6年生の夏から、という人もいます。仲のいい友達とグループを作って勉強する人もいれば、一人で勉強する人もいます。無理せず自分に合った勉強方法で対策を続けることが大切だと思います。私はどちらかと言うと一人で勉強する方が好きでしたが、勉強の方向性が大きくずれてしまわないように同級生と連絡を取ったり、ご飯を食べながら近況を話したりすることが、自分の中で大きな支えにもなったと思います。

最後に

6年間、尊敬できる先生や信頼できる同期、先輩や後輩に恵まれて、楽しい時間を過ごし、多くの学びを得ることができました。これまでに受け取ったものを周りに返していくことができるよう、日々努力していきたいと思います。


令和3年3月31日
浅井 啓亮

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