先輩医学生からのメッセージ

平成29年度卒業生、学年代表 山本 暁大

平成29年に大阪大学医学部医学科を卒業し、初期研修1年目を名古屋徳洲会総合病院で過ごしています。名古屋徳洲会総合病院は5年次の心臓血管外科の実習でお世話になった縁で初期研修でもお世話になっています。この度、卒後教育開発センターの渡部先生よりお声掛けいただき学生生活を振り返る機会をいただきました。在学生の皆さんの一助となればと思い、メッセージを送らせていただきます。


大学生活

大学生といえば部活やサークルなわけで、1年生のときは初心者ながら部活を兼部していました。ですが、語学留学や基礎研究など沢山のやりたいことの波にのまれ、どちらも短期間で辞めてしまいました。
今から考えれば、何かひとつ部活をしっかり続けておけば良かったなと思います。
部活に入っていないと医学科恒例の「何部?」で答えに困ることになるのはもちろん、先輩や後輩との繋がりが希薄になってしまいます。
部活を辞めた後は基礎の研究室に通いながら、週に一度の全学のバスケサークルに所属していました。

所属していた研究室は輝かしい業績のあるビッグラボで、先生方や大学院生の皆さんにお世話になりながら、基礎研究の雰囲気を知ることができました。
世界レベルの基礎研究を身近に感じ、経験することができるのは阪大に在籍している良さだと今でも思います。

一方、全学のサークルでは様々な学部の友人をつくることができました。
医学部にいるとどうしてもその狭い世界に閉じこもってしまいがちなので、サークルを通して総合大学の良さを実感できました。

3年生頃からは関西圏の医療系学生の集まりに参加したり、阪大内外の医療系学生とともに医療における多職種連携について学ぶ機会をつくるような活動を行っていました。
これらの経験は実際に現場で働くに当たってとても役立っていると感じます。

また、在学中に高度救命救急センター、小児科、消化器外科から各学会での発表の機会をいただきました。
早い段階から学会発表に馴染める大変貴重な機会となりました。
初期研修医として既に3回の学会発表を経験しましたが、学生の時に教わっていて良かったなと思います。

他にも在学中には色々な経験をしてきましたが、一風変わったこととしては神社の神主(神職)の資格を取得したことです。
一般の人には馴染みが無くて当然ですが、祖父が神職をしていた縁で、春休みを利用して大学に通って資格をとりました。
神道は医療とは真逆のような遠い領域ですが、全く違う領域から学ぶことも沢山あるので自分なりに生かしていくつもりです。

大学の間に色々な経験をしておくことは損にはならないと思うので、是非医師になってからでは経験できないようなことを在学中に経験してほしいなと思います。

学年代表

1年次から6年間、学年代表を2人で務めていました。学年代表の仕事は試験や実習の日程調整や班分けなどがメインですが、学年内の交流行事(飲み会などの企画)なども行っていました。どの年代の先輩方もお話しされますが、学年の繋がりはとても大切だと感じます。学年の行事には積極的に参加して楽しんでほしいですね。

マッチング

初期研修先の病院はマッチングというシステムで決まります。
おおよその目安としては、5年生の夏から冬の休みを利用してあちこちの病院を見学し、6年生の夏頃にいくつかの病院で試験を受け、秋には病院が決まるという流れです。早い段階からの病院見学と試験対策をお勧めします。

初期研修といっても、病院によって千差万別です。例えば、研修医の人数が多い病院と少ない病院では全然違います。
人によって研修で何を重視するのかは違うので、実際に見学し、研修医の話を聞いてみて、「ここで研修したい!」と思える病院を受験してください。

試験は病院ごとに全く違うので、病院に応じた対策をとってください。

国家試験

卒業試験が無い代わりに、臨床実習が6年生の11月までありました。
11月からの約3ヶ月間が本当の意味での勝負なわけですが、11月からのスタートは模試で恐怖を味わいます。6年生の春から病院の試験対策をしっかり行っていた人たちとは雲泥の差をつけられるので、臨床実習中から適度に勉強しておくことをお勧めします。
自分は勉強会グループに所属して優秀な仲間に色々と教えてもらいながら勉強していました。
勉強面だけでなく国試当日までの精神面でも助け合えるのでグループで勉強することを強くお勧めします。

最後に

初期研修が始まってから、あっという間に半年が経ちました。
他の病院でも研修する機会がありますが、今でも自分の選んだ病院の環境が最高だと思っていますし、毎日楽しく研修しています。
3年目以降は脳神経外科を専攻するので、まずは医師としての基礎を身につけられる2年間にしたいと思っています。


平成29年11月1日
山本 暁大

http://www.derukui-dase.com/message/resident/yamamoto/

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